【初心者向け】Azure AI Languageとは?機能から使い方まで徹底解説!

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「テキストデータから価値ある情報を取り出したい」「顧客の声を分析してサービス改善に活かしたい」と考えたことはありませんか? 近年、AI技術の発展により、文章のような非構造化データをコンピューターが理解し、分析することが可能になってきました。

その中でも注目されているのが、Microsoft Azureが提供する「Azure AI Language」です。 この記事では、プログラミングを学び始めたばかりの初級エンジニアの方にも分かりやすく、Azure AI Languageがどのようなサービスなのか、どんな機能があり、どんなメリットがあるのか、そして具体的な使い方までを徹底的に解説します。

Azure AI Languageとは?わかりやすく解説

Azure AI Languageは、一言でいうと「文章を理解するためのAIサービス群」です。Microsoftが提供するクラウドプラットフォーム「Azure」上で利用できるAIサービスの一つで、私たちが普段使っている言葉(自然言語)をコンピューターが理解し、分析するための様々な機能を提供しています。

「自然言語処理(NLP)」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは、コンピューターが人間の言葉を扱えるようにするための技術分野のことです。Azure AI Languageは、この自然言語処理を、専門家でなくても比較的簡単に利用できるように、事前に学習されたAIモデルやツールをまとめて提供してくれているサービス、と考えると分かりやすいでしょう。

プログラミングを始めたばかりだと、「AIモデルを一から作るのは難しそう…」と感じるかもしれませんが、Azure AI Languageを使えば、複雑なAIの知識がなくても、テキストデータから以下のような情報を抽出したり、分類したりすることが可能になります。

Azure AI Languageの基本機能

Azure AI Languageは、テキスト分析に関する多種多様な機能を提供しています。ここでは、特に代表的でよく使われる基本機能をいくつかご紹介します。これらの機能を組み合わせることで、様々な課題解決に繋げることができます。

キーフレーズ抽出 (Key Phrase Extraction)

大量の文章の中から、その文章の「肝」となる重要な単語やフレーズ(キーワード)を自動で見つけ出す機能です。例えば、顧客からの長いフィードバックメールの中から、特に言及されている製品名や要望の中心となっている言葉を素早く把握したい場合に役立ちます。これにより、文章全体を読まなくても、要点を効率的に掴むことができます。Azure AI Languageは、文脈を考慮して適切なキーフレーズを抽出してくれます。

感情分析 (Sentiment Analysis)

文章に込められた感情(ポジティブ、ネガティブ、ニュートラル)を判定する機能です。SNSの投稿、製品レビュー、アンケートの自由回答など、様々なテキストデータに対して適用できます。例えば、「この製品は最高!」というレビューはポジティブ、「使い方が分かりにくい」という意見はネガティブ、といった具合に分類します。さらに、文全体だけでなく、特定のキーワード(製品名や機能名など)に対する感情を分析することも可能です。Azure AI Languageの感情分析は、顧客満足度の測定や、サービスの改善点発見に繋がる重要なインサイトを提供します。

エンティティ認識 (Named Entity Recognition – NER)

文章中から、既知のカテゴリーに属する固有表現(エンティティ)を識別し、分類する機能です。「人名」「地名」「組織名」「日付」「製品名」「金額」といった、特定の意味を持つ固有名詞や数値を自動で抽出します。例えば、ニュース記事から登場人物や関連企業をリストアップしたり、問い合わせメールから顧客名や住所を抜き出したりするのに便利です。Azure AI Languageは、一般的なエンティティだけでなく、医療や金融といった特定のドメインに特化したエンティティ認識もサポートしています。

言語検出 (Language Detection)

与えられたテキストがどの言語で書かれているかを識別する機能です。多言語対応のアプリケーションや、海外からの問い合わせを扱うコールセンターなどで、入力されたテキストの言語を自動で判別し、適切な処理に振り分ける際に役立ちます。Azure AI Languageは、非常に多くの言語に対応しており、高い精度で言語を検出することができます。

テキスト要約 (Text Summarization)

長い文章やドキュメントの内容を、重要な情報を保持したまま、短い要約文として生成する機能です。ニュース記事の概要作成、会議議事録の要点まとめ、学術論文のアブストラクト生成など、情報収集や内容把握の効率化に貢献します。Azure AI Languageには、元の文章から重要な文を抽出する「抽出型要約」と、元の文章の意味を理解した上で新しい言葉で要約文を生成する「生成型要約」の2種類があります。

質問応答 (Question Answering)

大量のテキストデータ(ドキュメント、FAQ、ナレッジベースなど)の中から、ユーザーが投げかけた質問に対する回答を検索し、提示する機能です。社内規定に関する問い合わせ対応、製品マニュアルからの情報検索、Webサイト上でのFAQボット構築などに活用できます。Azure AI Languageは、事前に登録したドキュメント群に対して、自然な文章での質問を投げかけるだけで、関連性の高い回答箇所を見つけ出してくれます。

カスタム機能 (Custom Features)

上記の定義済み機能に加えて、Azure AI Languageでは、特定のニーズに合わせてAIモデルをカスタマイズすることも可能です。代表的なものに「カスタムテキスト分類(Custom Text Classification)」と「カスタム固有表現認識(Custom Named Entity Recognition)」があります。

  • カスタムテキスト分類: 独自のカテゴリー(例:問い合わせ内容の種類分け、スパムメール判定など)でテキストを分類するモデルを、自社のデータを使って学習させることができます。
  • カスタム固有表現認識: 業界特有の専門用語や、社内だけで使われる製品コードなど、一般的なエンティティ認識では抽出できない独自のエンティティを認識するモデルを作成できます。

これらのカスタム機能により、Azure AI Languageをより自社の業務にフィットした形で活用することが可能になります。

Azure AI Languageを利用するメリット

Azure AI Languageを活用することには、開発者やビジネスにとって多くのメリットがあります。

高度なAIを手軽に利用可能

最大のメリットは、自然言語処理に関する高度なAI技術を、専門的な知識がなくても比較的簡単に利用できる点です。Microsoftが事前に学習させた高性能なAIモデルが用意されているため、自前でモデルを開発・学習させる時間とコストを大幅に削減できます。APIを呼び出すだけで、すぐにテキスト分析機能をアプリケーションに組み込めます。

開発効率の向上

テキスト処理に関する複雑なロジックを自分で実装する必要がなくなるため、開発者はアプリケーション本来の機能開発に集中できます。SDK(ソフトウェア開発キット)も提供されており、Python、C#、Java、JavaScriptなど、様々なプログラミング言語から簡単にAzure AI Languageの機能を利用できるため、開発スピードの向上が期待できます。

スケーラビリティと信頼性

Azure AI Languageは、Microsoft Azureという強力なクラウド基盤上で動作しています。そのため、処理するテキストデータの量が増加しても、必要に応じてリソースを拡張でき(スケーラビリティ)、安定したサービス稼働(信頼性)が期待できます。大量のデータを扱う場合や、ミッションクリティカルなシステムでも安心して利用できます。

多言語対応

多くの機能が日本語を含む多言語に対応しています。グローバルに展開するサービスや、様々な言語のテキストデータを扱う必要がある場合に、言語ごとに個別の処理を実装する手間が省けます。Azure AI Languageが一元的に多言語処理を担ってくれるため、開発・運用の負担が軽減されます。

Azure AI Languageのユースケース

Azure AI Languageの機能は、様々な分野で応用されています。具体的なユースケースをいくつか見てみましょう。

顧客の声分析 (Customer Feedback Analysis)

  • 目的: 顧客満足度の向上、製品・サービスの改善
  • 活用機能: 感情分析、キーフレーズ抽出、カスタムテキスト分類
  • 内容: SNS、レビューサイト、アンケート、コールセンターの記録など、様々なチャネルから集まる顧客の声をAzure AI Languageで分析。ポジティブ/ネガティブな意見の傾向把握、頻出する要望や不満点の特定、問い合わせ内容の自動分類などを行い、迅速な改善アクションに繋げます。

コンテンツモデレーション (Content Moderation)

  • 目的: コミュニティの健全性維持、不適切コンテンツの排除
  • 活用機能: テキスト分類(カスタム含む)、キーフレーズ抽出
  • 内容: オンラインフォーラム、コメント欄、SNSなどへの投稿内容をAzure AI Languageでリアルタイムにチェック。ヘイトスピーチ、スパム、個人情報など、事前に定義したルールに基づいて不適切なコンテンツを自動検出し、非表示化や管理者に通知するといった対応を自動化します。

情報検索とナレッジマイニング (Information Retrieval & Knowledge Mining)

  • 目的: 大量文書からの効率的な情報抽出、知識の発見
  • 活用機能: 質問応答、キーフレーズ抽出、エンティティ認識、テキスト要約
  • 内容: 社内に蓄積された報告書、技術文書、過去のメール、ニュース記事など、膨大なテキストデータ群に対してAzure AI Languageを適用。必要な情報を自然言語による質問で検索したり、文書から重要なエンティティ(企業名、技術名など)を抽出して関係性を可視化したり、長文ドキュメントを自動要約したりすることで、知識の活用を促進します。

チャットボット・仮想アシスタント (Chatbots & Virtual Assistants)

  • 目的: 顧客サポートの自動化、ユーザー体験の向上
  • 活用機能: 言語理解(LUIS – Azure AI Languageの一部)、質問応答、エンティティ認識
  • 内容: ユーザーからの自然言語での問い合わせ(例:「明日の天気は?」「〇〇の在庫はありますか?」)の意図をAzure AI Languageで正確に理解し、適切な回答を生成したり、必要な情報を抽出(例:地名、製品名)して次の処理に繋げたりします。これにより、より人間らしい対話が可能なチャットボットを実現できます。

ドキュメント処理の自動化 (Automating Document Processing)

  • 目的: 事務作業の効率化、データ入力の削減
  • 活用機能: エンティティ認識、キーフレーズ抽出、テキスト要約、カスタム機能
  • 内容: 請求書、契約書、履歴書、医療記録などの定型・非定型文書から、必要な情報(日付、金額、氏名、住所、病名など)をAzure AI Languageで自動抽出し、システムに入力する作業を自動化します。また、長い報告書や議事録の要約を自動生成し、内容確認の時間を短縮します。

Azure AI Languageの利用料金

Azure AI Languageの利用料金は、基本的に従量課金制です。つまり、利用した機能や処理したテキストデータの量に応じて料金が発生します。多くの機能では、「テキストレコード」という単位(通常1000文字)ごとに課金されます。

主な課金体系:

  • 機能ごとの課金: 感情分析、キーフレーズ抽出、エンティティ認識など、利用する機能ごとに料金が設定されています。
  • 処理量に応じた課金: 処理したテキストレコード数に基づいて課金されます。一般的に、処理量が多くなるほど単価が安くなる段階的な価格設定になっています。
  • カスタムモデル: カスタムモデルの学習とホスティングには、別途料金が発生する場合があります(学習時間やホスティング時間に基づく課金)。

無料枠: Azureには無料アカウント枠があり、Azure AI Languageの一部機能も一定量まで無料で試すことができます。初めて利用する場合や、小規模なテストにはこの無料枠を活用するのがおすすめです。

注意点: 料金体系は変更される可能性があるため、常に最新の情報をAzureの公式サイトで確認するようにしてください。利用したい機能、予想されるデータ量などを考慮して、事前にコストを見積もっておくことが重要です。Azure portalにはコスト管理ツールも用意されているので、利用状況を定期的にチェックし、予期せぬ高額請求を防ぐようにしましょう。Azure AI Languageのコスト効率を意識することも大切です。

Azure AI Languageと類似サービスとの違い

自然言語処理を提供するクラウドサービスは、Azure AI Language以外にも存在します。代表的な競合サービスとしては、Google Cloud Natural Language AIAmazon Comprehend (AWS) が挙げられます。

これらのサービスは、提供する基本的な機能(感情分析、エンティティ認識、キーフレーズ抽出など)において多くの共通点があります。では、Azure AI Languageはどのような点で特徴づけられるのでしょうか?

  • Azureエコシステムとの連携: Microsoft Azureの他のサービス(Azure Cognitive Search、Azure Bot Service、Power Platformなど)との親和性が高く、シームレスに連携させやすい点が強みです。既にAzureをメインで利用している開発者にとっては、導入のハードルが低いと言えます。
  • カスタム機能の充実: カスタムテキスト分類やカスタム固有表現認識など、特定の業務ドメインに合わせてAIモデルを柔軟にカスタマイズできる機能に力を入れています。自社独自のニーズに対応したい場合に、Azure AI Languageは有力な選択肢となります。
  • ドキュメント翻訳機能: Azure AI Languageは、ドキュメント全体の構造やフォーマットを維持したまま翻訳する機能(Document Translation)も提供しており、これは他のサービスにはない特徴的な機能の一つです。
  • 責任あるAIへの取り組み: Microsoftは「責任あるAI (Responsible AI)」の原則を重視しており、Azure AI Languageにも公平性、透明性、説明責任といった観点での配慮が見られます。これも選択のポイントになり得ます。
  • 価格体系: 各サービスで料金体系や無料枠の条件が異なります。利用したい機能や想定されるデータ量に応じて、コストパフォーマンスを比較検討する必要があります。Azure AI Languageの料金体系が、特定のユースケースにおいて有利になる場合もあります。

どのサービスが最適かは、プロジェクトの要件、既存のインフラ環境、必要な機能、予算などによって異なります。それぞれのサービスの特徴を理解し、可能であれば無料枠などを利用して実際に試してみることをお勧めします。Azure AI Languageが提供する独自の価値や、Azure環境との親和性を重視する場合は、有力な候補となるでしょう。

Azure AI Languageのデプロイ手順を解説

Azure AI Languageを実際に使い始めるための基本的な手順を、初級エンジニア向けに分かりやすく解説します。ここでは、Azure portalを使ったリソース作成を中心に説明します。

ステップ1: Azureアカウントの準備 まず、Microsoft Azureのアカウントが必要です。持っていない場合は、Azureの公式サイトから無料で作成できます。無料アカウントには、一定期間または一定量の無料利用枠が含まれていることが多いです。

ステップ2: Azure portalにログイン Azureアカウントが準備できたら、Azure portal にログインします。Azure portalは、Azureの各種サービスを管理するためのWebベースのコンソールです。

ステップ3: Azure AI Languageリソースの作成

  1. Azure portalの検索バーで「Azure AI services」または「Language Service」と検索し、該当するサービスを選択します。
  2. 「作成」または「+ 追加」ボタンをクリックします。
  3. 「Language Service」を選択し、「作成」をクリックします。
  4. リソースの基本設定:
    • サブスクリプション: 利用するAzureサブスクリプションを選択します。
    • リソースグループ: リソースを管理するためのグループを選択または新規作成します。(例: MyLanguageRG
    • リージョン: サービスを利用する地域を選択します。日本国内であれば「東日本」または「西日本」が一般的です。
    • 名前: リソースに一意の名前を付けます。(例: MyLanguageResource
    • 価格レベル: 料金プランを選択します。最初は無料枠(Free F0)や標準(Standard S)を選択することが多いでしょう。
  5. ネットワーク、ID、タグなど: 必要に応じて設定しますが、最初の試用であればデフォルト設定のままでも問題ない場合が多いです。
  6. 確認と作成: 設定内容を確認し、「作成」ボタンをクリックします。リソースのデプロイ(準備)が開始され、数分で完了します。

ステップ4: APIキーとエンドポイントの取得 デプロイが完了したら、作成したAzure AI Languageリソースのページに移動します。

  1. 左側のメニューから「キーとエンドポイント」を選択します。
  2. ここには、プログラムからAzure AI Languageサービスに接続するために必要な以下の情報が表示されています。
    • キー (Key 1 または Key 2): APIへのアクセス認証に使用する秘密鍵です。どちらか一方を使用します。
    • エンドポイント (Endpoint): APIのリクエストを送信する先のURLです。
  3. これらの情報を安全な場所にコピーしておきます。プログラムコード内で使用します。

ステップ5: SDKまたはREST APIで利用開始 取得したキーとエンドポイントを使って、いよいよプログラムからAzure AI Languageの機能を利用します。

  • SDK (Software Development Kit) を使う: Microsoftは主要なプログラミング言語(Python, C#, Java, JavaScriptなど)向けのSDKを提供しています。SDKを使うと、より簡単にAPIを呼び出すことができます。各言語のSDKのインストール方法や使い方は、Azureの公式ドキュメントに詳しく記載されています。
  • REST API を直接使う: SDKを使わずに、HTTPリクエストを直接エンドポイントに送信してAPIを利用することも可能です。APIリファレンスを参照し、リクエストヘッダーにキーを含め、リクエストボディに処理したいテキストデータなどをJSON形式で指定して送信します。

これで、あなたのアプリケーションからAzure AI Languageの強力な自然言語処理機能を利用する準備が整いました。まずは簡単な機能(例: 言語検出やキーフレーズ抽出)から試してみるのがおすすめです。

Azure AI Languageを使用する際の注意点

Azure AI Languageは非常に強力で便利なサービスですが、利用する上でいくつか注意しておきたい点があります。

  • データプライバシーとセキュリティ: Azure AI Languageに送信するテキストデータ、特に個人情報や機密情報を含む場合は、その取り扱いに十分注意が必要です。Microsoftはセキュリティとプライバシー保護に取り組んでいますが、利用者側でも、どのようなデータがAzureに送信されるのか、Microsoftのデータ処理ポリシーはどうなっているのかを理解しておく必要があります。必要に応じて、データを匿名化するなどの対策を検討しましょう。
  • AIモデルの限界を理解する: AIは完璧ではありません。Azure AI Languageの分析結果(感情分析の判定、抽出されたキーフレーズなど)が、常に100%正確であるとは限りません。特に、皮肉や曖昧な表現、文脈依存の強い文章の解釈は苦手な場合があります。分析結果を鵜呑みにせず、重要な判断に利用する場合は、人間の目による確認や、複数の結果を組み合わせるなどの工夫が必要です。
  • コスト管理: 従量課金制であるため、意図せず大量のデータを処理してしまうと、予想外の高額請求が発生する可能性があります。特に開発・テスト段階では、処理するデータ量の上限を設定したり、Azure portalのコスト管理ツールで利用状況を定期的に監視したりすることが重要です。無料枠を超えていないか、選択している価格レベルが適切かも確認しましょう。
  • APIの利用制限(スロットリング): 短時間に大量のリクエストを送信すると、サービスの安定性維持のためにAPIの利用が一時的に制限される(スロットリング)ことがあります。アプリケーションを設計する際には、APIの呼び出し頻度に関する制限値(レートリミット)を確認し、必要に応じてリトライ処理などを実装することを考慮しましょう。
  • 言語による性能差: Azure AI Languageは多言語に対応していますが、言語によっては利用できる機能が限られていたり、分析精度に差が出たりする可能性があります。特に、学習データが比較的少ない言語では、英語などに比べて性能が劣る場合があります。利用したい言語でのサポート状況や精度について、事前にドキュメントで確認するか、簡単なテストで評価することをお勧めします。
  • カスタムモデルの評価とチューニング: カスタム機能を利用する場合、作成したモデルの性能評価が非常に重要です。用意した学習データだけでなく、未知のデータに対する精度を検証し、必要に応じて学習データの追加やパラメータ調整(チューニング)を行う必要があります。期待通りの性能が出るまで、試行錯誤が必要になることもあります。

これらの注意点を理解した上で、Azure AI Languageを計画的に利用することが、プロジェクトを成功に導く鍵となります。

まとめ

Azure AI Languageは、Microsoft Azureが提供する強力なクラウドベースの自然言語処理サービスです。キーフレーズ抽出、感情分析、エンティティ認識、テキスト要約、質問応答といった多彩な機能を、APIを通じて簡単に利用できます。

これにより、開発者は複雑なAIモデルを自前で構築することなく、アプリケーションに高度なテキスト理解能力を組み込むことが可能です。開発効率の向上、スケーラビリティ、多言語対応といったメリットがあり、顧客の声分析や情報検索、チャットボット開発など、幅広いユースケースで活用されています。利用料金は従量課金制が基本ですが、無料枠も用意されています。

データプライバシーやAIの限界、コスト管理には注意が必要ですが、Azure AI Languageを理解し活用することで、テキストデータに隠された価値を引き出し、新たな可能性を切り開くことができるでしょう。ぜひ、あなたのプロジェクトでAzure AI Languageの導入を検討してみてください。

プロフィール
tanat

「株式会社あいてぃ」に所属。
主にAWSとAzureなどのクラウドインフラを管理するクラウドエンジニアとして活動中。
スマホアプリやフロント部分の構築も可能なフルスタックエンジニアとして活躍できるように日々勉強中です。

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